突然、愛媛県の下灘駅を訪ねたくなったのは、ある一冊のライトノベルがきっかけだ。
題名は「廃線上のアリス」www.ponicanbooks.jp
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8/3…続刊が出たようです。
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舞台が愛媛県の作品で、廃線の幽霊と噂される少女と、事情があって実の父親の家に行くことになった少年が織りなす話である。
（うろ覚えなので、若干の内容との相違はご容赦ください）
話の雰囲気がとても好きで、自分もその廃線に行ってみたい、アリスの面影をみつけられたら、そういう思いで足を向けた。
詳細な地名はぼかされているが、作中の一文をもとに見当をつけたのが、予讃・内子線の下灘駅である。
日本で一番海に近かった駅。駅舎から海に飛び込めそうだった駅。
幸い、青春18きっぷやロケ地などとしても有名で、情報はたやすく手に入った。
湯野上温泉駅に行きたいと思った時と同じように、駅舎を見に行きたい。とりあえず周りはどうでもいいから、駅を見に行きたい。そんな衝動にも駆られた。
松山駅から約1時間。さほど遠いところではないが、いかんせん電車が、いや列車が少ない。
1時間に2本あるうちの半分ちょっとは内子線経由なので、下灘駅に行く便は2時間に1本ほどで、間違えたら大惨事である。
自分も、帰りの列車で大ヘマをやらかし、車掌を困らせる迷惑な客となってしまったが、また訪ねる時の教訓としよう。
結果から言うと、物語のキーとなるものはほとんど見つけることができなかった。
駅の雰囲気は作品とほぼ一致する。作中の終盤には駅に関する描写が多くあるが、ベンチに座るだけで海が一望できる、列車から飛び降りて着地することができる、駅舎がある。それらの要素をすべて満たしているのは、この下灘駅だけだった。
しかし、駅舎を出て、作中に出てきた道案内通りに歩いても、廃線はもちろん、商店街らしきものも見つけることはできなかった。まあ、当然といえば当然である。
港は廃港にはなっておらず、漁協があり、船も10数隻止まっていた。
海の色や透明度は、感動を覚えるほどであった。ぜひ、一度見てみるといいかもしれない。
最後に、作中の終盤に登場する灯台らしきものは見つけることができた。
人が入れる大きさではあり、扉もあるが、灯台の明かりは赤いランプが点滅するのみと、だいぶん小規模なものであった。
だが、傾斜のきつい道、人がほとんどいないためさびれた店、海に近い駅、小さな防波堤。
そういった舞台の雰囲気は感じ取ることができた。
果たして、ここで正解だったのかはわからない。
作者に聞けば、全然別の場所が出てくるかもしれないし、場所はあっているけれど、他の場所の特徴や虚構もまじっているかもしれない。（追記参照）
でも、作品と下灘の風景を重ね合わせてみると、なるほど、ここだなと思った。
一つ惜しいなと思ったのは、砂浜がなかったことくらいかもしれない。海岸線はテトラポッドかコンクリで固められていて、砂すら見当たらなかった。
自分でも書いていて戸惑うほど、自己満足で自己完結な旅であった。
でも、アリサの声が、ふと聞こえたような、そんな感じがする。
それだけでも、この旅をした意味があるのかもしれない。
ちょっとイレギュラーな記事でした。
たまにはこういうのも、いいかもしれないです。
8/3、「廃駅の天使～廃線上のアリス2nd～」を読み終わりました。あとがきにまさかの舞台地の説明が！
「廃線上のアリス」の舞台は下灘駅がモデルになったようです！
しかし前述したとおり廃線などはなく、そこは架空の設定だということです。
まあ、聖地巡り(?)をしているのなんで僕くらいなものでしょうか……？
偶然に偶然が重っての下灘駅訪問になったわけでありますが、また夏に行ってみたいな…と思います。でも今年は無理っぽいです。
「廃駅の天使」の舞台は岩手県花巻市だそうです。が、今回は廃駅からなにから架空の設定のようなので…、じゃなくて！
仮にも浪費癖のある一般の理系大学一年の僕です。そんなにほいほい新幹線なんか使っていられません。え？ローカルで行け？(∩ﾟдﾟ)ｱｰｱｰきこえなーい。
全国版時刻表とにらめっこして調べてみると、盛岡まで東北本線の各駅を乗り継いでいくとなんと12時間！！片道8000円くらいです。
青春18きっぷを使えばいいのですが、初電に乗っても目的地到着は16時過ぎとかしゃれになりません。
いつか2巻の聖地巡りも出来たらいいいですね！（他人事）
